PR
公務員は副業禁止といわれるほど、厳しい副業制限が課されています。
そのせいで公務員は社会と隔離されていて、世間知らずとの批判を受けることが増えています。
また、退職金や年金の減額等、将来への不安を抱えている職員も多く、現場の士気の低下は確実に進んでいます。
確実に人口が減少する時代にあって、公務の質を維持・向上していくためには、職員の能力と士気の向上は一層重要になっています。
副業は自身にも社会にも貢献する「福業」
公務員の副業を解禁し、社会的な活動をより自由にすることで、次のような効果が得られます。
公務員がビジネスを知る
副業を通して職員の社会参加が進めば、社会動向や住民のニーズを把握でき、身を持って「世間を知る」ことができます。
世間を知ることで本業の質を向上し、住民ニーズに応えられるようになります。
社会は文書や予算では出来上がっていません。
真剣に生きている人間一人ひとりの活動の積み重ねが社会をつくっていることを忘れてはいけません。
生活の安定が公務の質を向上する
副業によって収入が増えれば生活が安定します。
生活が安定すれば、本業の質も量も向上するのが道理です。
研修でよく聞く「マズローの欲求5段階説」のとおり、生理的欲求や安全欲求が満たされてこそ、社会的欲求やより高次の欲求に関心が向くのです。
公務員の副業は「福業」
副業は職員自身にも社会にも貢献するものであり、福をもたらす生業、まさに「福業」です。
公務員こそ副業をする時代が到来しているのです。
公務員の副業は制限されている
しかし、現状では、公務員は禁止といえるほど副業が制限されています。
公務員は、国家公務員法・地方公務員法で副業(兼業)が制限されています(国家公務員法第103条第1項、第104条、地方公務員法第38条)。
承認または許可を得ることが必要
ただし、全面的に制限されるわけではなく、人事院の承認もしくは所属庁の長または任命権者の許可を得ることで副業できることになっています(国家公務員法第103条、同第104条、地方公務員法第38条)。
しかし、この承認または許可には基準が定められていて、多くの副業はこれを満たすことができません(人事院規則14―8(営利企業の役員等との兼業)及び人事院規則14―8(営利企業の役員等との兼業)の運用について、職員の兼業の許可に関する内閣官房令及び職員の兼業の許可について並びに各自治体の営利企業等の従事制限に関する規則及び職員の兼業許可等に関する事務取扱規程等)。
承認または許可のない副業は懲戒処分
承認または許可が得られない副業を公務員が行えば、国家公務員法・地方公務員法に違反することになります。
法律に違反する行為は懲戒処分の対象となります(国家公務員法第82条、地方公務員法第29条)。
承認または許可を得ずに副業していたことがばれれば懲戒処分の対象となります。
公務員ができる営利目的の副業
公務員ができる副業は限定されています。
人事院の承認または任命権者の許可が得られるものは多くなく、特に営利目的の活動の多くは厳しく制限されています。
ただ、実際には承認または許可を得ずに副業をしている公務員もいます。
ばれていないので問題化していないだけです。
実態として多くの公務員が行っており、営利目的の副業として成立するものを挙げると次のとおりです。
承認または許可を得ることが不要なもの
株式投資(インデックス投資を含む)、FX
株式投資やFX等については、預貯金等と同様の利殖行為と考えられていて、人事院の承認または任命権者の許可は不要です。
リスクはあるもののリターンが大きく、一攫千金も不可能ではありません。
最近では比較的少ない資金からでもはじめられるようになっているので、公務員でも取り組みやすい副業です。
ただ、株式やFXの取引には時間的な制約があり、勤務との両立に注意を払う必要があります。
また、ギャンブル的な要素があることは否めないので、ある程度の運と才覚が求められます。
さらに、株式投資やFXは副業制限にかかりませんが、懲戒処分を受ける事例が多い副業であることには注意が必要です。
小規模な不動産投資
不動産投資は公務員にとってなじみのある副業といえます。
一定規模未満であれば人事院の承認または任命権者の許可は必要なく、それを超えても承認または許可を得れば続けられるので、公務員に人気があります。
また、不動産投資はほとんどの期間で不労所得ですので、本業の公務に与える影響も少なく、勤務を続けながらできることも利点です。
その一方、長期の資金計画やリスク管理が必要で、不用意にはじめて失敗した方も少なくありません。
特に、公務員でもできるから、公務員には資金を融資してくれるから、という理由だけではじめた場合には、うまくいかないことも多いようです。
承認または許可を得られるもの
事業的規模の不動産投資
一定の規模以上の、つまり事業的規模に該当する不動産投資については、人事院の承認または任命権者の許可を得ることが必要です。
不動産投資は事業規模が大きくなりやすく、人事院の承認または任命権者の許可を得る必要が出てくることがあります。
この場合でも、所定の手続きを経て承認または許可を得ることで不動産投資を続けることができます。
ただ、承認または許可については裁量なので、案件によっては承認または許可が得られない場合があることに注意が必要です。
ばれにくい副業はある
営利目的の副業で人事院の承認または任命権者の許可が得られるものは多くはありません。
また、先に挙げた承認または許可が不要な副業については、まとまった初期資金が必要ですし、相場観のようなある程度の才覚が必要になります。
まとまった初期資金がない普通の職員ができる営利目的の副業は、現実的にはないといっていいでしょう。
この点、おすすめはできませんが、ばれにくい副業はあります。
実際、少なくない公務員がしていますが、問題になっていないものです。
アフィリエイト
アフィリエイトは慎重に行えば、ばれることがほとんどない副業です。
アフィリエイトは、ネットビジネスとしてはもっとも労働集約的でなく、勤務との両立もしやすいものです。
必ずしも他人にあう必要もなく、在宅でもできるので、ばれるおそれも小さいものです。
インターネットにつながったパソコンがあればはじめられるので、初期資金はほとんど要りません。
それでも副業で月収100万円を超える人もいるほど収益性が高いものです。
ただし、当局にばれると懲戒処分の対象になることには注意が必要です。
公務員が副業で得られるものは多い
公務員が役所の事情だけに精通していればいい時代は終わっています。
組織の論理で押し通せるほど、社会は単純ではなくなっています。
定年までの間、役所に閉じこもっていれば安泰、ではないのです。
時代に対応して、公務の質を上げつつ、個人の生活を維持するためには、職員一人ひとりが社会と積極的かつ真剣ににかかわる必要があります。
副業は一番簡単に社会とかかわることができる方法です。
確かに公務員の副業は制限されています。
だからといって役所に閉じこもっていることを許してくれるほど、甘い時代は終わっています。
積極的にかつ真剣に社会とかかわるチャンスを、活かすも殺すもあなた次第です。