公務員のFXは禁止されていませんし、利益を出しても構いません。
職場にばれても制度上問題になることは少ないのですが、それでも問題に直面することがあります。

そうした問題を避けるためにはどのようにこうどうすべきなのでしょうか。


公務員のFXがばれるのは

公務員がFXしていることが職場にばれる原因は大体決まっています。

  • 自分でばらしてしまう
  • 通報が入ってばれる
  • 税務情報からばれる

どれも慎重に行動していれば避けられる事態です。
普段から言動に注意していれば、自分でばらすことも、通報が入ることも防ぐことができます。

税務情報については、確定申告等できちんと対応しておけば、問題になることはほとんどありません。

税務情報からばれないようにする

税務情報からFXをしていることがばれないようにするためには、次の3点を守ることが必要です。

  • 申告義務がある場合には必ず申告する
  • 期限内申告する
  • 住民税を普通徴収にする

申告義務がある場合には必ず申告する

公務員は、副業の所得が年20万円を超えた場合には申告義務が発生します。
この場合には必ず確定申告をしなければなりません。

無申告だと、いずれ税務調査が入り、修正申告等を迫られます。
修正申告等での所得税の増額に伴う住民税の増額については、必ず職場に通知が行きます。
この通知がもとで職場に無申告だったこととFXをしていたことがばれてしまいます。

無申告は処罰されることもある重大な違反行為です。
申告義務がある場合には必ず確定申告をしましょう。

住民税を普通徴収にする

住民税を普通徴収、自分で納付書を使って納付することを選択することで職場にばれないようにします。

ここで普通徴収を選ばないと、特別徴収、職場で源泉徴収されることになります。
そうなると税額等についての通知が職場に届くことになり、そこでばれることがあるのです。

なお、FXにかかる住民税を普通徴収にするための具体的な手続きは、確定申告書様式B申告書(分離課税用)第二表の住民税・事業税に関する事項、「給与・公的年金に係る所得以外の所得にかかる住民税の徴収方法の選択」で「自分で納付」に〇印をつけるだけです。

“〇”一つが大事になります。

期限内申告する

令和元年分の確定申告書の提出期間は
令和2年(2020年)2月17日(月)から3月16日(月)まで
です。
期間後になると期限後申告として取り扱われます。

期限後申告になった場合、住民税の徴収方法で普通徴収を選べなくなることがあります。
普通徴収にならなければ必然的に特別徴収になりますから、職場への通知を止められず、ばれるおそれが出てきます。

職場にばれないようにするためには、期限内申告しなければなりません。

なお、期限後申告になるとこのほかにペナルティーを受けます。
原則として申告等によって納める税金のほかに無申告加算税が課されることになりますので、気を付けてください。

FXがばれても原則大丈夫だが

ここまでFXをばれないようにする視点から見てきました。

確かに、公務員は国家公務員法・地方公務員法で副業が制限されていて、自由にできるわけではありません。
しかし、FXは投資であり、株取引と同様に資産運用の一手段として取り扱われます。
公務員であってもFXをすることを禁止されませんし、許可等も必要ありません。

実のところ、公務員がFXをすること自体は問題ない行為なので、ばれても原則的には大丈夫です。
副業のFXが職場にばれても、原則的に問題になることはありません。

違反行為をしていたらばれてはいけない

ただし、FXに関連して、何らかの違反行為をしていた場合には大変なことになります。
違反行為が職場にばれれば懲戒処分の対象になるのです(国家公務員法第82条、地方公務員法第29条)。

FXに関連して起こりやすい違反行為は職務専念義務違反とコンピュータの不適正使用等の信用失墜行為です。

職務専念義務違反

公務員には服務上の義務として職務専念義務が定められています(国家公務員法第101条、地方公務員法第35条)。

超過勤務時間や出張中を含む勤務時間中にFXをすると、職務専念義務に違反したことになり、懲戒処分の対象となります。

実際、勤務時間中にFXをしていたため、懲戒処分になった事例があります。

平成30年6月に税務署の国税調査官が、勤務時間中の庁舎内のトイレや出張中の電車内で、スマホから株取引やFXを約2,300回したとして、減給1/10(3カ月)の懲戒処分を受けています。

勤務時間中にFX、注文を出したり値動きを確認したりした覚えがある方は、絶対にばれないようにする必要があります。

信用失墜行為(コンピュータの不適正使用)

また、職場のパソコンを使ってFXをしていた場合には信用失墜行為として、懲戒処分の対象となることがあります。

株取引ではありますが、勤務中の取引に職場のパソコンを使っていた事例もあります。

平成26年12月に公安調査庁の公安調査事務所長が、勤務時間中に公務用のパソコンや私物のスマホで株取引を約300回したとして停職1カ月の懲戒処分を受けています。
この事務所長は同日付で辞職しています。
さらに前職と現職の公安調査局長も厳重注意を受けました。

ちなみに、本事例が発覚したのは、調査局内で広まった情報をもとに公安庁で内部調査した結果だとのことです。

FXがばれると現実的な問題が

ルールさえ守っていれば、FXをしていることが職場にばれても、問題にはなりません。

しかし、ばれれば現実として面倒事を抱えることになりかねません。

上司の目が厳しくなる

上司が注意の目を向けてくるようになるかもしれません。
勤務時間中に取引や値動きの確認などをさせないように注意を払うでしょう。
場合によっては、同僚にも監視させてくるかもしれません。

同僚の嫉妬を受ける

職場だけでなく、同僚にもFXをしていることがばれれば、嫉妬を受けることになるでしょう。
横並びが大好きな役人の中に、副業をしている成功者が現れたらどんなことになるか、想像できるでしょう。
嫌味や陰口は増えるでしょうし、仕事で協力を得られないことも出てくるかもしれません。

平穏な公務員生活を送りたいのであれば、人より優れたところを見せるのは得策ではありません。
副業のことはばれないようにして、目立たないようにしているのが一番です。

有能な職員は自分から目立とうとしなくても、自ずと脚光を浴びていくようになっています。
有能であればあるほど自分から目立とうとする必要はないのです。

FXの住民税は普通徴収に

副業がばれるルートの一つに、税務情報があります。
住民税の徴収にあたり、職場に通知が行くことで副業がばれてしまうのです。

公務員のFXは禁止されていないので、職務専念義務違反等のルール違反さえなければ、職場にばれても制度上問題になることはありません。

しかし、現実的にはばれると面倒事が増えることもあります。
平穏な公務員生活を送るためには、FXをしていることはばれないようにしたほうがいいでしょう。

税務情報からFXをしていることがばれるのを避けるためには、申告義務がある場合には必ず申告する、期限内申告する、住民税を普通徴収にするという対策が必要です。